歩く時の重心はどこ?
体のことについて書いてある本がたくさんありますが、本より自分の体で感じることは重要です。
10年くらい前の本で、脚について整体師さんが書いた本がありました。
私たちは日々、進化していますからその整体師さんが、今ではどのような考えでいるかは分かりませんが、
「歩くときには体の重心をやや前方にする」という風に、その本に書かれています。
そして、今でもYouTubeなどでも、胸を前に突き出して重心を前方にして歩くのが良いとされているものがあります。
ですが、それは正しい体の使い方ではありません。
胸から歩くみたいな、、そう言う人たちは、昔からある、美しい女性たちのちょっとやり過ぎた立ち振る舞いのイメージがあるのかもしれません。
正しい歩き方と美しい歩き方は違うのです。
胸を突き出して、胸から歩いていくような歩き方を、本当にしている人を見かけたことがあるでしょうか?
私はそのようにして、歩いている人ではなく、写真の人ならいくらでも見たことがあります。でもそれで歩いている人を街中で見たことがありません。
どこかのポスター女性はそうしているかもしれませんね、胸を広げると堂々として背中のS字も強くなってお腹がへこみ、腰にはくびれが現れるかもしれません。
ですがそれで歩いてしまうと、正しい歩き方ではなくなります。
胸が先で脚があと、、、という歩き方ですね。
重心を前にすると、本来土踏まずとカカトの境目にある重心がつま先に移動してしまいます。
それは自然ではないので、体をその状態に保ったまま歩くのは疲れるし、ふくらはぎが太くなります。
重心を多少であっても前にすると、カカト付近にあるはずの重心がつま先の方にきます。
ほんの少しの移動でそう変わってしまいます。
例えば重心が前ではなく正常な位置にあったとしても、
つま先から着地するのがいいと言う人もいますが、それはバレエの時と、プールサイドで素敵に歩く女性の動画の人たちだけです。
バレエの時の歩き方が正しい歩き方と言えるでしょうか。お分かりの通りだからそれが、正しい歩き方と美しい歩き方は違うのです。
それから、
裸足の時はカカト着地にはならないようにしますから、プールサイドでつま先を伸ばすようにして歩くのは(つま先着地ではなく、つま先を伸ばすようにです)ある意味、正しい体の使い方ともいえます。
これについてはまた書きたいと思います。
歩くときの体の重心は前方ではありません。
少しもです。
前方なのは意識だけです。
歩くときの体の重心は体の中心です。歩こうが立とうが座ろうが、体の重心は体の中心です。
ごちゃごちゃ書きましたけど、とっても簡単なことなんです、少しも難しいことではないんです。体の中心が分かっていていつでも意識さえできれば、左右に揺れても中心に戻ってこれるのですから。
何があっても体の重心は体の中心にきます。
それがカカト付近に来る、という意味はお分かりですか?
次の写真を見てください。
歩く時はこの胴体のまま、歩くのです。
少しも胸の方に重心をずらしたりしません。
この胴体のままで、脚が開いて腕が振れて動いている状態です。
みんなピラティスをやってくれたら、自分の体を通してこのようなことが良く分かると思います。ピラティスは体の取り扱い説明書です。